ポーカーのスタッツって何のこと？｜種類・適正値について解説

ポーカーにおいてスタッツとはプレイする上でとても重要な指標の一つなので、強くなるためには必要不可欠です。

ポーカーにはスタッツがあるということを知っている人でも、どうやって活用したら良いかわからないという人も多い印象があります。

そんな方に向けて、この記事ではポーカーにおけるスタッツとは何かについてわかりやすく説明していきます。

ポーカーのスタッツについて理解することで、よりポーカーをうまくプレイできるようになります。

ポーカーのスタッツとは

ポーカーのスタッツとは何を示すのかについて説明していきます。

ポーカーにおけるスタッツとは「各プレイヤーの成績やアクションの特徴」を示したものを言います。

相手プレイヤーのスタッツを理解することで、相手がどのようなスタイルのプレイヤーなのかを知ることができ、有意にゲームを進めることができます。

スタッツはゲームを進行する上で変化していくものなので、スタッツを活用して臨機応変に相手のプレイに対応していくことが重要です。

ポーカーのスタッツの情報一覧

ポーカーにおけるスタッツは多くの種類があり、玄人でも知らない様なデータがあるかもしれません。

この章では、ポーカーをプレイしている時のスタッツの種類について紹介します。

下記に、各スタッツの適正値をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

スタッツ名	適正値
VPIP(Voluntarily Put chips In Pot)	20~25%
PFR(Pre Flop Raise)	10~20%
3bet%	6~9%
Fold to 3bet	40~50%
Flop CB%(Flop Continuation bet)	60%
Fold to Flop CB%	40~50%
Turn CB%(Turn Continuation bet)	50%
Fold to River CB%(River Continuation bet)	40%
WTSD%(Went to Showdown)	25~35%

VPIP(Voluntarily Put Chips In Pot %)

「VPIP」とは、「Voluntarily Put Chips In Pot %」の略です。

つまり、プリフロップの段階である特定のプレイヤーがどのくらいの頻度でチップを出してゲームに参加したかを表す値となります。

この値の適正値は一般的に20〜25%と言われています。

PFR(Pre Flop Raise)

「PFR」とは、「Pre Flop Raise」の略で、ある特定のプレイヤーがフォールドやコールの機会があるのにプリフロップでレイズする割合を指しています。

この値には、リレイズも含まれています。

アグレッシブなプレイヤーほどこのスタッツは高くなります。

PFRの適正値は約10~20%であると言われています。

3bet%

「3bet%」とは、特定のプレイヤーがプリフロップで3ベットを打つ確率を示した値です。

3ベットとは相手のプリフロップでのレイズに対してリレイズすることを言い、このスタッツの適正値は6〜9％と言われています。

Fold to 3bet

「Fold to 3bet」とは、プリフロップの段階で相手プレイヤーの３ベットに対して、フォールドする確率を表した値です。

この数値の適正値は約40〜50%です。

Flop CB%（Flop Continuation Bet）

「Flop CB%」とはフロップでコンティニュエーションベットを打つ確率のことです。

一般的に適正値は約60%であると言われています。

Fold to Flop CB%

「Fold to Flop CB%」とは、相手からのフロップのコンティニュエーションベットにフォールドする確率を示したものです。

適正値は約40〜50%と言われています。

Turn CB%(Turn Continuation bet)

「Turn CB%」とは、ターンでコンティニュエーションベットをする確率を表した数値です。

適正値は約50%と言われています。

Fold to River CB%(River Continuation bet)

「Fold to River CB%」とはリバーで相手のコンティニュエーションベットにフォールドする確率を示す値のことです。

適正値は約40%です。

WTSD%(Went To Showdown)

「WTSD％」とは、フロップまで進んだプレイヤーがリバーでショーダウンまでいく確率を表したものです。

つまり、参加したハンドでどのくらいの割合でショーダウンまで、降りるか降りないかを示しています。

適正値は25〜35％と言われています。

スタッツによって表されるポーカーの4つプレイスタイル

ポーカーはプレイヤーによってプレイスタイルが大きく異なります。

そこで異なるプレイスタイルを4つ紹介します。

タイトアグレッシブ

「タイトアグレッシブ」とは、自分のハンドが強い時にだけ参加し、ベットアクションを積極的に行うプレイスタイルです。

ハンドが強い時にだけ参加するため、一般的には負けにくく、ポーカーを始めたての人に推奨されるプレイスタイルです。

しかし、ハンドを選んで参加するため、良いハンドが入らない時はチップを増やすチャンスがなくなってしまうことが欠点です。

ルースアグレッシブ

「ルースアグレッシブ」は、ハンドの強弱に関係なくプレイに参加して、自分からベットをするなど積極的にプレイするのが特徴です。

幅広いハンドでプレイに参加するため、自分のハンドを読まれにくくなります。

また、弱いハンドでも多くプレイに参加するため、本当に強いハンドを持っている時に相手から多くのチップを奪いやすくなります。

ポーカーが強い人に多いスタイルです。

タイトパッシブ

「タイトパッシブ」とは、典型的な初心者のプレイスタイルで、ハンドを絞って参加するが、自分からベットやレイズをしないと言う消極的な特徴があります。

ハンドを絞ってプレイすることに加えて、自分からベットやレイズをしないため、勝ちにくいスタイルであると言うことができます。

しかし、ルースアグレッシブなプレイヤーを相手にする時だと、相手が勝手にベットをしてきてくれるので、このスタイルが肯定される場面もあります。

ルースパッシブ

「ルースパッシブ」とは、広い範囲のハンドでプレイに参加するが、自分からベットやレイズをすることは少なく、消極的なプレイスタイルとも言われています。

このタイプのプレイスタイルは”コーリングステーション”と呼ばれており、弱い手でもコールすることが多いのでカモにされることが多い印象があります。

一般的にポーカーをする上で、一番良くないプレイスタイルであるとされています。

ポーカーのスタッツで特に使うもの4選

この章では上記で説明したポーカースタッツのうち、特によく使われるものについて説明していきます。

VPIP(Voluntarily Put chips In Pot)

「VPIP」は上記でも説明したように、プリフロップの段階で、特定のプレイヤーがどのくらいの頻度でチップを出してプレイに参加したかを表す確率を示しています。

一般的な適正値は20〜25％であるため、これよりも数値が低いプレイヤーはタイトで、高いプレイヤーはルースであると言えます。

相手がタイトなのか、ルースなのかを理解することができれば、それに合わせてより広いハンドで参加したり、逆に強いハンドのみで参加することによって、より多くのチップを獲得することに繋がります。

また、ポジションによって参加率は大きく異なります。

ここでは、GTO Wizardを使って説明していきます。

UTGの場合

参加するハンドは全体の18%のハンドになります。

HJの場合

参加するハンドは全体の30%です。

BTNの場合

参加するハンドは全体の54%です。

SBの場合

参加するハンドは全体の84%です。

このようにポジションによって参加率が大きく異なります。

PFR(Pre Flop Raise)

「PFR」はフォールドやコールの機会があるのにレイズで参加する確率のことで、そのプレイヤーのプレイスタイルを理解することができます。

例えば、一般的にPFRは10〜20%と言われていますが、それよりも高いPFRを持つ人はアグレッシブに分類されて、低いPGRの人はパッシブに分類されます。

PFRが高い人のレイズは様々なハンドが含まれていますが、PFRが低い人のレイズには強いハンドしか含まれていないだろうと言う予測を立てることができます。

3bet%

「3bet%」はプリフロップの段階でベットに対してリレイズすることですが、相手がどのくらいの頻度で3betを返してくるのかはとても重要です。

相手の3bet%が9%よりも高ければ、コールを選択するよりも4ベット率を高くして相手にプレッシャーをかける戦略を取ることができます。

また、相手の3bet%が一般的なものよりも低ければ、相手のハンドは極端に強いハンドによっていることが多いため、コール、もしくはフォールドで対抗することができます。

相手の3bet%を理解することによって、大きなポットで勝つ確率が高くなります。

Fold to 3bet

「Fold to 3bet」は3betに対してどのくらいの確率でフォールドするかを示した値である。

一般的な適正値は60〜70％であるが、プレイヤーの中にはこの値が大きくなりすぎている人がいるため、そういったプレイヤーに対しては3betの頻度を上げることよってより多くのポットを獲得することに繋がります。

逆に、このようなプレイヤーが3betに対してコールしてきた場合、強いハンドに寄っていることが多くなるため、ベット頻度や額を低くするなどして慎重に対応すると良いでしょう。

ポーカーのスタッツに関するQ&A

ここまで記事を読んだ人の中には、まだスタッツについて理解しきれている人は少ないのではないでしょうか。

この章では、スタッツについて、よくある質問を回答していきます。

Q1.ライブポーカーでどうやってスタッツを生かすの？

相手のスタッツを理解したら、それに合わせて自分のプレイを変えていく必要があります。

例えば、相手がよくフォールドする人だったらベットする頻度を増やしたり、相手がよくコールする人だった場合、ブラフする頻度を減らすなどします。

Q2.ライブポーカーでどうやって相手のプレイスタイルを判断するの？

相手のプレイスタイルを見極めるためには、相手のプレーを観察することが大事です。

ショーダウンまで行った際に相手が、どのようなハンドでコールやレイズをしていたのかを確認したり、ポットに参加する頻度を見たりします。

Q3.オンラインではどのようにプレイすべきですか？

オンラインポーカーでは、相手の数値化されたスタッツを見ることができるので、それを見ながら相手の特徴を理解して、プレイするべきです。

全員が相手のスタッツを見ることができるので、相手にも自分のスタッツが見られていると言うことを意識してプレイすると良いでしょう。

Q4.ポーカーのチェックレイズの適正値は？

ポーカーのチェックレイズの適正値は、10％程度とされています。

10％を超えている場合は頻度が高いため、強気のプレイであるチェックレイズを行っても「実はそれほど強いハンドを持っていない」と見破られる可能性があります。

逆に10％を下回っている場合は頻度が低いため、たまにチェックレイズを行うと、相手がフォールドしてくれる確率が高くなるでしょう。

ただし、低いということは普段積極的に勝負していないということであり、チェックレイズを仕掛けて勝てたかもしれないチャンスを逃している可能性があります。

Q5.ポーカーのスタックとは？

ポーカーのスタックとは、プレイヤーがテーブルに持っているチップや金額のことです。

テーブルにあるチップや金額からベットするため、ポーカーでは自分のスタック以上のベットはできません。

Q6.ポーカーのSPRとは？

ポーカーのSPRとは「スタックとポットの割合」のことで、スタックをポットで割ることで計算できます。

スタッツではなくスタックに関するデータです。

Q7.ポーカーでショーダウンまで行く確率は？

ポーカーでショーダウンまで行く確率は、20～30％です。

この確率はスタッツではWTSD（Went To Showdown）で表されます。

WETSDが20％以下なら平均より低く、30％以上なら平均以上となります。

Q8.ポーカーのEVとは？

ポーカーのEVとは期待値 （Expected Value）のことです。

勝率と期待できる賞金、負ける確率と発生しうる損失を掛けることで計算できます。

EVについては「ポーカーの期待値」の記事で詳しく解説しています。

【まとめ】ポーカーのスタッツについて

この記事では、ポーカーのスタッツについて解説してきました。

スタッツとは「各プレイヤーの成績やアクションの特徴」を数値化したものです。

これを理解し、相手の特徴を掴んでポーカーをすることで、ゲームに勝つ確率を上げることが出来ます。

スタッツを理解することは、ポーカーには不可欠な要素であり、上達する上で避けては通れない道なのです。

皆さんもスタッツを利用して、ポーカーをもっと上手にプレイ出来るようになりましょう！