PokerChoiceを信頼できる理由
- ポーカーの専門家5人による情報の提供・発信(ライター・監修者一覧)
- ポーカープロ・大型トーナメント上位者による記事監修
- 実際の生データによる検証・実験
- 第三者からの客観的な評価軸による発信(コンテンツ制作ポリシー)
戦略や評価を含むPokerChoiceのコンテンツは、ポーカープロや国内外大型トーナメント上位者を含む編集者のチームによって監修されています。コンテンツ編集者は、編集の完全性に関するPokerChoiceの厳格なガイドラインに従います。
この記事では、ポーカー(テキサスホールデム)において覚えておくべき『確率』について解説していきます。
- ポーカーはどんなハンドで参加すると勝つ確率が高いの?
- フラッシュドローやストレートドローが引ける確率とかよくわからない…
- ポーカーの確率を計算する簡単な手順を知りたい!
- 長期的に期待値の高い選択ができるようになりたい!
ポーカーにおいて確率というものは様々な場面において使用されます。
例えば、最初に配られる2枚のカード(スターティングハンド)の勝つ確率から、ボードに出現する5枚のカードと手札で形成される役の確率、またターン(4枚目のコミュニティカード)やリバー(5枚目のコミュニティーカード)で役が完成する確率といったより戦略に直結するものまであります。
ポーカーを楽しむためには様々なポーカーの確率を覚えておくことは大切ですが、この記事ではこれだけ覚えておけば良いといった全ポーカープレイヤーにとって最重要な『ポーカーの確率』についてご紹介します。
ポーカーで勝ちたいなら確率は覚えておいて損はないです!
この記事のライター
Chika 27歳・ポーカー歴4年
ライブトーナメント獲得賞金額1,500万円超
MTTが得意で年間7~8回ポーカーのために海外遠征する
この記事のライター
Masa 30歳・ポーカー歴2ヶ月
転職を機に北海道から上京し、都内のアミューズメントポーカー店舗でポーカーと出会う。
初心者ながら、ポーカーの魅力を知ってから毎日勉強中
ポーカーのスターティングハンドの勝率
スターティングハンドとは、自分の手札である2枚のカードのことです。
この2枚のカードを見てゲームに参加するかフォールドするかを決めます。
基本的には、ゲームへの参加率は20%~30%前後がよいと言われていますが、どのように参加するか決めたらよいのでしょうか?
参加するスターティングハンドの決め方は、主に3つの考え方があります。
- ハンドの勝率による考え方
- 得られるチップの期待値による考え方
- 自分のポジションや相手のアクション、スタックによる考え方
ハンドの勝率による考え方
こちらの表は、それぞれのスターティングハンドが5枚目のコミュニティーカードまで開かれたときの、あらゆるランダムハンドに対する勝率です。
AA | AK | AQ | AJ | A10 | A9 | A8 | A7 | A6 | A5 | A4 | A3 | A2 | KK | KQ | KJ | K10 | K9 | K8 | K7 | K6 | K5 | K4 | K3 | K2 | QJ | Q10 | Q9 | Q8 | Q7 | Q6 | Q5 | Q4 | Q3 | Q2 | JJ | J10 | J9 | J8 | J7 | J6 | J5 | J4 | J3 | J2 | 1010 | 109 | 108 | 107 | 106 | 105 | 104 | 103 | 102 | 99 | 98 | 97 | 96 | 95 | 94 | 93 | 92 | 88 | 87 | 86 | 85 | 84 | 83 | 82 | 77 | 76 | 75 | 74 | 73 | 72 | 66 | 65 | 64 | 63 | 62 | 55 | 54 | 53 | 52 | 44 | 43 | 42 | 33 | 32 | 22 | ||
勝率(%) | 85.3 | 67.0 | 66.1 | 65.4 | 64.7 | 63.0 | 62.1 | 61.1 | 60.0 | 59.9 | 58.9 | 58.0 | 57.0 | 82.4 | 63.4 | 62.6 | 61.9 | 60.0 | 58.5 | 57.8 | 56.8 | 55.8 | 54.7 | 53.8 | 52.9 | 79.9 | 60.3 | 59.5 | 57.9 | 56.2 | 54.5 | 53.8 | 52.9 | 51.7 | 50.7 | 49.9 | 77.5 | 57.5 | 55.8 | 54.2 | 49.9 | 50.8 | 50.0 | 49.0 | 47.9 | 47.1 | 75.1 | 54.3 | 52.6 | 51.0 | 46.3 | 47.2 | 46.4 | 45.5 | 44.7 | 72.1 | 51.1 | 49.5 | 47.7 | 45.9 | 43.8 | 43.2 | 42.3 | 69.1 | 45.5 | 46.5 | 44.8 | 42.7 | 40.8 | 40.3 | 66.2 | 45.7 | 43.8 | 41.8 | 40.0 | 38.1 | 63.3 | 43.2 | 41.4 | 39.4 | 37.5 | 60.3 | 41.1 | 39.3 | 37.5 | 57.0 | 38.0 | 36.3 | 53.7 | 35.1 | 50.3 |
注意する点として、こちらの表はヘッズアップ(1:1)での勝率となっていますので3人等の多人数が参加しているスポットにおいては勝率が変化します。
しかし、その場合においても基本的にヘッズアップの勝率が高いスターティングハンドはそのまま勝利する確率が高いのでこの点も覚えておくといいでしょう。
参加するスターティングハンドはランダムハンドに対しての勝率が60%を超えるものを採用するのがいいとされています。
この図でいう左上のゾーンにあるハンド群(レンジ)で参加することが推奨されます。
ここまでを完璧に覚えた方は、次にポジションによるハンド勝率を考えて参加することを意識しましょう。
- ポーカーでよく聞く『ポジション』って何のことですか?
-
ポーカーにおけるポジションとはアクションする順番の事で、ポジションによって参加すべきハンド・降りるべきハンドが変わってくるので覚えておきましょう。詳しくは以下の図で説明します!
AA KK QQ JJ AK AQといった非常に強いハンドが配られる確率は1.81%です。
これらのハンドが来た場合は参加するようにしましょう!
詳しくはポーカールールの記事を閲覧しましょう
また、ポジションごとのハンドレンジはGTO Wizardというツールを用いると簡単に参照することができます。
得られるチップの期待値による考え方
参加するスターティングハンドは勝率が高いものを採用するのが基本ですが特別な状況において、勝率が低いハンドで参加することでも期待値がプラスになることがあります。
それは自分のポジションがBB(ビックブラインド)の場合です。
BBの場合、すでにチップを場に出しているので、基本的なスターティングハンドの勝率が50%を下回っていても、参加した方がチップを得られる期待値としてはプラスになるハンドもあります。
そのため、BBにおいては広いハンドレンジで参加することが推奨されているのです。
詳しくはポーカー期待値の記事を閲覧しましょう。
また、自分のスタックサイズによってもハンドレンジは変化するので、詳しく知りたい方はGTO Wizardで調べてみるのがオススメです。
自分のポジションや相手のアクション、スタックによる考え方
ポーカーは自分のハンドだけでゲームに参加するかどうかを決めるわけではありません。
ゲームに参加するかどうかを決めるのは相手のアクションや自分のポジション、スタックなどに依存します。
プリフロップだけでも状況によって参加するべきハンドは変わってくるのでGTO WizardなどのGTOツールを使って勉強しましょう。
先ほど紹介したスターティングの変化をGTO Wizardを使って実際にどのように変化するのか見ていきましょう。
- 相手のアクションによって変化するスターティングハンドの例
- 自分のポジションによって変化するスターティングハンドの例
- 自分の持つスタックによって変化するスターティングハンドの例
相手のアクションによって変化するスターティングハンドの例
例えば、MTT,8Max,ES50bbの時のBTNのスターティングハンドのレンジを見てみましょう。
左がBTNまでフォールドで回ってきた時のBTNのスターティングハンドのハンドレンジで、右はUTGがオープンレイズをしている時のBTNのスターティングハンドのハンドレンジになります。
青がフォールドするハンド、赤がレイズするハンド、緑はコールするハンドになります。
UTGがレイズをしているか否かで、参加するべきハンドが変わっているのがわかります。
このように、ポーカーで勝つ確率を高めるためには、相手のアクションによっても自分のスターティングハンドを変化させなければいけません。
自分のポジションによって変化するスターティングハンドの例
MTT,8Max,ES50bbの時のUTGとBTNのスターティングハンドのレンジを見てみましょう。
左がUTGのスターティングハンドのハンドレンジで、右はBTNのスターティングハンドのハンドレンジになります。
UTGは後ろにまだ多くのプレイヤーが残っているため、スターティングハンドはより狭くなっています。
一方でBTNは一番良いポジションであり、後ろに残っているプレイヤーが2人しか残っていないため、より広いハンドで参加することになります。
それぞれのポジションごとのハンドレンジも覚えることでポーカーの勝率を上げることができます。
自分の持つスタックによって変化するスターティングハンドの例
MTT,8Max,ES50bbの時とMTT,8Max,ES20bbの時のBTNのスターティングハンドのレンジを見てみましょう。
左がMTT,8Max,ES50bbの時のBTNのスターティングハンドで、右がMTT,8Max,ES20bbの時のBTNのスターティングハンドです。
濃い赤はオールインを指しています。
50bbの時にはなかったコールやオールインをするハンドが入ってきます。
実はポーカーは覚えることがとっても多いんです笑
GTOについて気になった方は下記の記事を参考にしてみてくださいね。
ポーカーの特定のハンドが配られる確率
下記にポーカーで配られるハンドの確率を表にまとめてみました。
どのハンドがどのくらいの確率で来るのかを知って意おくと良いかもしれません。
ハンド | 例 | 確率 |
---|---|---|
特定のポケットペア | AA | 0.453% |
JJ以上のポケットペア | AA,KK,QQ,JJ | 1.812% |
ポケットペア | AA~22 | 5.889% |
スーテッドコネクター | 78s,TJsなど | 3.92% |
2枚ともQ以上 | AK,AQ,KQなど | 4.98% |
Aが一枚以上 | AA,AT,A5など | 15.3% |
ポーカーをプレーしていると、自分に良いハンドが入らないと思うことはありませんか?
しかし、ライブポーカーをやっていてできるハンド数はせいぜい1時間に20ハンド前後なので、AAやKKなどの非常に強いハンドが入らないことの方が多いです。
本当にプレミアハンドと呼ばれるハンドは長時間プレーしていてもなかなか入りません。
我慢して待ちましょう。
プレミアハンドはそのくらいしか来ないんですね。
1日プレイしても来ない時もあるのは、ある意味普通のことではあるんですね。
ポーカーの役ごとの確率
ポーカーの役は10個あり、それぞれの役の発生確率を覚えておくことはポーカーの戦略を理解するうえで非常に重要です。
役ごとの発生確率を覚えておけば、自分が持っている役がどれほどの強さを持っているかがわかるようになり、実践に生かせるので、必ず覚えておきましょう。
これはポーカーの役一覧表です。強さ順に10個の役を並べています。
ポーカーの役に関する詳しい記事はこちらからどうぞ
- ロイヤルストレートフラッシュ
- ストレートフラッシュ
- フォーカード
- フルハウス
- フラッシュ
- ストレート
- スリーカード
- ツーペア
- ワンペア
- ハイカード
これらの役の発生確率を1つずつ説明していきます!
ロイヤルストレートフラッシュの出現する確率
ロイヤルフラッシュとは、1種類の絵柄で、最も数位の高い5枚が連続して揃った役のこと。最強の役で出現率は一番少ないです。
フロップまでに完成する確率 | 0.00015% |
リバーまでに完成する確率 | 0.0032% |
ロイヤルストレートフラッシュは、約65万回に1回出現する役で、ほかのどの役よりも強い役となっています。
カジノでは、この役が出現すると数百万円単位の祝儀(ジャックポット)が発生することがあるほど珍しい役です。
筆者はなんと、ポーカーを始めて1ヶ月でロイヤルを出してしまいました・・・笑
これはかなり早いです。笑
数年間ポーカーをしていても、1度も経験したことがない人もいます。
ストレートフラッシュの出現する確率
ストレートフラッシュとは、1種類の絵柄で5枚のカードの数字が連続して揃った役のこと。
ストレートとフラッシュが組み合わさった役と言っていいでしょう。
フロップまでに完成する確率 | 0.0013% |
リバーまでに完成する確率 | 0.027% |
ストレートフラッシュは、約8万回に1回しか出現しない最強の役です。
こちらも、ポーカープレイヤー人生で数度しか発生しないレベルの役となっています。
通称”ストフラ“と呼ばれます。ストフラができたら、Aハイフラッシュに向けて思い切りバリューを取りにいきましょう!
フォーカードの出現する確率
フォーカードとは、同じ数のカードが4枚揃った役のこと。またの名をクワッズといいます。
フロップまでに完成する確率 | 0.024% |
リバーまでに完成する確率 | 0.16% |
フォーカードは、出現率0.16%の珍しい役です。
トランプの1デッキには同じ数字が4枚しか入っていないのでそれをすべて集める役であるフォーカードはめったに出ることはありません。
基本的にポーカーでは、フォーカードを持っていて勝負に負けることはないものと思って大丈夫です。
ポーカーをある程度プレイする方なら、”クワッズ“と呼ぶ人の方が多いです。
フルハウスの出現する確率
フルハウスとは、同じ数のカード3枚でスリーカードが完成していて、残りの2枚のカードも同じ数のペアになってる役のことです。
フロップまでに完成する確率 | 0.14% |
リバーまでに完成する確率 | 2.60% |
フルハウスは、出現率2.6%の役です。
このあたりからようやく実戦でよく出現する役になってきます。
フルハウスで負けることはほぼありませんが、まれに自分が持ってるフルハウス以上のフルハウスが出てきたり、フォーカードが出てきたりして負けることがあるので注意してください。
- フルハウス同士の強さってどう決まるの?
-
フルハウス内のスリーカードの数字が異なる場合、より大きい数字のスリーカードで構成されたフルハウスの勝利となります。
またスリーカードが同じ数字の場合、フルハウス内のワンペアの数字の大きさで勝敗が決まります。
特にポケットペアを持っていた際にできやすい役です。
フラッシュの出現する確率
フラッシュとは、1種類の絵柄(スート)の5枚を揃えた役のことです。
フラッシュ内での強さは、同じ絵柄の中で1番強い数位を基準に考えられます。
フロップまでに完成する確率 | 0.19% |
リバーまでに完成する確率 | 3.25% |
フラッシュの出現確率は3.25%です。
1つの絵柄の総枚数が13枚あるため、まれにフラッシュ同士がぶつかる、フラッシュオーバーフラッシュになることがあります。
フラッシュオーバーフラッシュが発生する確率は0.8%ほどです。
JTsや89sなどのスーテッドコネクターハンドでフラッシュができた際は、気を付けてプレーをするようにしましょう。
- フラッシュ同士の強さってどう決まるの?
-
フラッシュ同士の勝負になった場合、フラッシュを構成している数字の大きさで勝敗が決まります。
自分のハンド2枚を使ってフラッシュを完成させた時はかなり勝っていることが多いですが、
1枚でフラッシュの完成するボード(場に同じマークが4枚落ちた時)は注意が必要です!
ストレートの出現する確率
ストレートとは、5枚のカードの数字が連続して揃っている役のことです。
フロップまでに完成する確率 | 0.39% |
リバーまでに完成する確率 | 4.62% |
ストレートが完成する確率は4.62%と比較的多いです。
ストレートにおいて、Aだけは特別扱いされます。
Aは1と14両方の性質を持っているような扱いとなるため、AKQJTだけでなく、A2345もストレートとなります。
ただし、KA234のように、Kと2の両方と同時に繋げることはできません。
1番強いストレートがAKQJT、一番弱いストレートがA2345です。
スリーカードの出現する確率
スリーカードとは、同じ数字のカードを3枚揃えた役のことです。
フロップまでに完成する確率 | 2.11% |
リバーまでに完成する確率 | 4.83% |
スリーカードは4.83%の確率で出現します。
スリーカードの特徴としてはなかなか持っているか分かりにくいという特徴があるのでチップをより多く獲得できる可能性があります。
①自身の手札2枚とコミュニティーカード1枚を用いて作ったスリーカードの事を『セット』
②自身の手札1枚とコミュニティーカード2枚を用いて作ったスリーカードの事を『トリップス』 と言います。
セットの方がより相手に分かりにくいのでチップを多くとれる可能性があるでしょう。
ツーペアの出現する確率
ツーペアとは、同じ数字のカードが2枚揃っているものが2組ある役のことです。
フロップまでに完成する確率 | 4.75% |
リバーまでに完成する確率 | 23.50% |
ツーペアは、23.5%で出現する役です。
基本的にポーカーは、ツーペアやワンペアの勝負が多いので、必ず覚えておきましょう。
意外とわかりにくいのですが、ツーペア同士の勝負の場合は、より数位の高いペアを持ってた側が勝利となります。
ボードがKQJ22で、自分がKQを持っていた場合、役はKとQのツーペアです。
しかし、相手がAAを持っていた場合、相手の役はAと2のツーペアとなり、KとQのツーペアよりも強い役となります。
ボードがペアになっていた時は、注意が必要です!
ワンペアの出現する確率
ワンペアとは、同じ数字のカードが2枚揃っている役のことです。
フロップまでに完成する確率 | 32.43% |
リバーまでに完成する確率 | 48.74% |
ワンペアはポーカーにおいて最も頻出する役です。
ワンペア同士の戦いでは数位の高いペアを持っていた側が勝利となります。
ボードがペアになっていた時は、同じワンペアという役でもハイカードの強い方が勝ちとなります。
ハイカードの出現する確率
ハイカードとは、何も揃っていない役のことを指します。
ハイカード同士の強さの比較は、数字の高いカードで決まります。
フロップまでに完成する確率 | 50.11% |
リバーまでに完成する確率 | 17.41% |
ハイカードは、ワンペアの次に出やすい役で17.41%の確率で出現します。
ハイカードはあまりチップの賭けられていない勝負で発生することが多いですが、まれに大きなベットに対してAハイでブラフキャッチしたりと、ハイカードで大きくチップを稼げる場面もあります。
また別名を『ブタ』と言い、日本人にはこちらの言い方がなじみ深いかもしれませんね。
戦略的に重要なポーカーの確率
ここからは、より実践的なポーカーの確率について解説いたします。
ここで解説する確率は、未来のカードに関しての確率を示しており、各ベッドラウンド以降で何%の確率で役が完成するかがわかります。
また、自分が欲しているカードが次の別途ラウンドで出る確率の簡単な計算方法を確実に覚えておきましょう。
- 2%4%の法則
- フラッシュドローをターンとリバーで引ける確率
- オープンエンドからストレートを引ける確率
- ガットショットからストレートを引ける確率
- フロップツーペアがフルハウス以上に発展する確率
- ポケットペアがリバーまでにセットやクワッズになる確率
2%4%の法則
自分がターンやリバーで役を完成させる際などに、どれくらいの確率(%)で自分の欲しいカードを引けるかが簡単に計算できる方法の事です。
①自分の欲しているカードの残りの枚数(アウツ)を算出する
②ボードに出る残りのカード枚数を算出する
③上記に2(%)をかける
アウツとは、自分が勝つために必要なカードの枚数のことです。
例えば、自分が現状67sの7ハイで負けていても、フラッシュドローがある場合は、アウツは9枚になりますね。(13枚-自分の2枚-ボードの2枚)
ターンで引ける確率はアウツ×4%、リバーで引ける確率はアウツ×2%が概算値となります。
フラッシュドローをターンとリバーで引ける確率
ターンまでに完成する確率 | 18% |
リバーまでに完成する確率 | 36% |
上で話したように、現状フラッシュドローのみで負けていて、自分のアウツが9枚とします。
その場合、アウツを引ける確率は、各ストリートで(アウツ)×2%ずつとなります。
フロップ時点でフラッシュドローの場合は、ターンとリバーの2回残っているので、アウツ9枚 × 2% ×2 = 36%と計算できます。
ターン時点でフラッシュドローの場合は、残り引けるのはリバーのみのため、アウツ9枚 × 2% = 18% となります。
つまり、ターンで引ける確率はアウツ×4%、リバーで引ける確率はアウツ×2%ということです。
オープンエンドからストレートを引ける確率
フロップ時点でオープンエンドからリバーまでにストレートになる確率は33%です。
ターンまでに完成する確率 | 17% |
リバーまでに完成する確率 | 33% |
オープンエンドとは、両面待ちのストレートドローのことを指します。
例えば現状6789と揃っている場合、5かTが出ればストレートが完成します。
実際は相手のベットによってリバーを見れない時もあるので、引ける確率はこれよりも低くなります。
ガットショットからストレートを引ける確率
また、ガットショットがリバーまでにストレートになる確率は16.5%です。
ターンまでに完成する確率 | 8.25% |
リバーまでに完成する確率 | 16.5% |
ガットショットとは、1枚待ちのストレートドローのことを指します。
例えば現状678Tと揃っている場合、9が出ればストレートが完成します。
ガットショットは相手のベット額にもよりますが、引けることが珍しいのでフォールドするか、ブラフに回すのが賢明です。
私はガットショットは引きに行くのではなく、ブラフに回すことの方が多いです。
何でオープンエンドではなく、ガットショットをブラフに回すんですか?
オープンエンドの方が強い役が完成する可能性が高いので、自分のレイズに相手からリレイズされた時にもったいないからです。
その場合コールするにはオッズが合わない場合が多いです。
フロップツーペアがフルハウス以上に発展する確率
フロップツーペアがリバーまでにフルハウスになる確率は約16%です。
ターンまでに完成する確率 | 8% |
リバーまでに完成する確率 | 16% |
ポケットペアがリバーまでにセットやクワッズになる確率
ポケットペアがリバーまでにセットになる確率は20%です。
フロップで完成する確率 | 12% |
リバーまでに完成する確率 | 20% |
ポーカーの確率が重要な理由
ポーカーの確率が重要な理由は主に5つあります。
- 長期的な期待値を追える
- 確率を把握することで戦略を立てやすい
- アクションの正誤を数学的に検証できる
- 自分のアクションに自信を持てる
- 復習ができる
長期的な期待値を追える
ポーカーでは、期待値の積み重ねがチップの増減に直接影響します。
期待値の高いプレーを続けていれば、短期的にチップが減ることはあっても、長期的には必ずチップは増えていきます。
期待値の高いアクションを取り続けるには、ポーカーの様々な確率を覚えていることは非常に重要です。
期待値の高いプレイを続けるために、ポーカーの確率は正しく理解しましょう。
ポーカーの期待値についての記事もPokerChoiceは書いています。
確率を把握することで戦略を立てやすい
ポーカーの確率を覚えると、次に落ちるカードの確率や相手の役がどの確率で完成してるかが把握できるため、フォールドした方がいいのか、コールしたほうがいいのかなど、目に見える指針を立てることができます。
逆にポーカーの確率を知らない場合は、感覚的なものに頼ってプレーをしなくてはならないため、自分のプレイに一貫性がなく負けてしまう可能性が高いです。
僕もどうプレイしたら良いのかわからなくなる時があります。
自分がドローを持っている時なんかは引ける確率がわかっているとコールなのかフォールドなのかを計算して出すことができますね。
さらに勉強したい方はポーカートーナメント戦略の記事を閲覧しましょう。
アクションの正誤を数学的に検証できる
自分がとったアクションの正解不正解は、GTOツールを用いることで検証することができます。
GTO(Game Theory Optimal)とは、ゲーム理論に基づいた最適戦略のことで、最近のポーカーの学習の主流となっています。
GTO Wizardというツールを使えば、気になったハンドを検証できるだけでなく、GTOと対戦するトレーニングモードも搭載されており、ポーカーへの理解を深めることができます。
GTOは多くのポーカープロが取り入れている戦略で、最もバランスが取れていて相手から搾取されない戦略です。
GTO Wizardは、プリフロップだけなら無料で使えます! フロップ以降も解析したい方は、Starterプランがオススメです。
GTO Wizardの登録はこちらの記事を参考にしてみてください。
自分のアクションに自信を持てる
ポーカーの確率を勉強することで、アクションの期待値を常に考えることができ自分のアクションに自信を持ってプレイすることができます。
ポーカーは、確率や期待値を積むゲームですがバンクロール管理やティルト抑制などメンタルゲームでもあります。
自分のアクションに自信を持てない場合、感情が乱れてしまったり一時的にティルト状態になってより多くのミスを生み出してしまいます。
仮に相手に薄い確率を引かれてしまったとしても、正しいアクションをできたと考えると気分が楽になります。
僕はリバーでガットを引かれた時なんかにはティルトしてしまいます。
ポーカーはそこに至るまでのプロセスが大事で、それまでに相手にオッズの合わないプレーをさせていたならそれが正解です。
復習ができる
ポーカーは戦略が日々変化しているため、勉強をし続けることが重要です。
確率を理解することによって、そのプレーが良かったのか、悪かったのかを復習することができます。
実際にプレーしていてわからなかったストリートをメモしておいて、後からGTOを使って復習すると良いです。
GTOなどは1人で学ぶのは難しいところもあるので、ポーカーを理解している人のコーチングを受けてみましょう。
ポーカーの確率やプレーの根拠は実際にコーチングを受けないとわからない部分も多いです。
コーチングはどうやったら受けることができますか?
GTO Wizardの公式アンバサダーの人であれば、コーチングを行っている人がいます。
その人のX(旧ツイッター)を見てみましょう。
ポーカーの確率に関するQ&A
ポーカーの確率に関して代表的なQ&Aをまとめておきました。
- ポーカーの確率を調べることができるアプリはありますか?
- バットビートとは何ですか?
- ポーカーでAKがヒットする確率はどれくらいですか?
- HUDとは何ですか?
- ポーカーの下振れとはなんですか?
ポーカーの確率を調べることができるアプリはありますか?
ここではポーカーの確率を計算できるおすすめのアプリを紹介します。
他にもどんなアプリがあるのか興味を持った人は「ポーカーツールおすすめ」の記事を参考にしてみてください。
- NTPoker-ポーカー学習アプリ-
- GTO Wizard
NTPoker-ポーカー学習アプリ-
NTPoker-ポーカー学習アプリ- はポーカーの確率計算ができる日本人が開発したアプリケーションです。
確率計算だけでなく、5つのポーカー学習ができる機能がついているのでぜひ使ってみてください!
- GTO分析
- エクイティ計算
- プリフロップ確認
- プリフロップトレーニング
- 教科書とクイズ
実際にポーカーアプリをダウンロードしたいときはポーカーアプリおすすめの記事を閲覧しましょう。
GTO Wizard
GTO Wizardは、ポーカーで勝つために必須なGTO戦略を効率的に学ぶことができるツールです。
多くのシチュエーションにおける最適解が図書館のように集められており、自分で計算しなくてもWizardで検索をかければ簡単に正解のアクションに辿り付けます。
GTOを勉強すると相手がどのくらいGTOからかけ離れているのかを理解できるため、エクスプロイトすることにもつながります。
私はGTOを勉強していますが、実際のライブポーカーではGTO通りのプレーをしない方が利益が出ることの方が多いです。
GTOは相手から搾取されない戦略なのにどうしてGTO通りのプレーをしないんですか?
搾取されないだけであって利益を最大化できるわけではないからです。
ライブポーカーの特にトーナメントの序盤ではGTOを理解しているプレーヤーの方が少ないです。
GTOを理解していないプレーに対してはそれに合わせたプレーをした方が利益が出るということですね。
なので、トーナメントの序盤は相手を観察してプレーヤーごとにエクスプロイトするようにしています。
中盤から終盤にかけては比較的GTOを理解しているプレーヤーも増えるので、そこからはなるべくGTO通りのプレーをするように心がけています。
バットビートとは何ですか?
バッドビートとは、本来確率的には大幅に勝っていても偶然ターンやリバーで落ちるカードが悪く負けてしまうことです。
詳しい例を解説します。
上記のような例は、プロポーカープレイヤーの中でも多々あります。
それがポーカーの醍醐味でもあるのですが、バッドビートを食らってしまうと悲しい気持ちになりますよね。
バッドビートが原因でティルトと呼ばれる状態に陥って負けてしまうことも多いので気を付けましょう。
感情が一律ではなく不安定になってしまうことで本来取らない行動をとってしまったり、合理的な判断ができなくなってしまう状態のことです。
しかし、世の中にはこのバッドビートを救済する『バッドビートジャックポット』と呼ばれるものがあります。
バッドビートジャックポットとは、本来あり得ない確率の勝負に負けてしまった場合敗者に配られる必須のボーナスのようなものです。
大きいものだと1億円を超えるボーナスが支給された例もあります。
筆者も一度、オンラインポーカーであり得ないクラスのバッドビートを食らい、5000ドルを手にしたことがあります。
他にもポーカープレイヤーの時給についてまとめた記事もあるので、参考にしてください。
ポーカーでAKがヒットする確率はどれくらいですか?
AKは、プレミアムハンドと言われる反面、よくヒットせずに『滑った!』と言われがちなハンドです。
実際のところ、AKがどの程度の確率でヒットするのかまとめてみました。
フロップまでにAKがヒットする確率 | 36% |
リバーまでにAKがヒットする確率 | 60% |
AKがリバーまでにワンペア以上になる確率は約60%ありました。
AKは強いハンドですが、ヒットしなかった時に扱いづらいと感じてしまいますよね。
また、よくぶつかってしまうQQとAKの勝敗の確率は、AKの勝利の確率が46%、QQの勝利の確率が54%と、ほぼ半分の確率で決まります。
AKはフロップの段階ではヒットしない時の方が多いです。
AKの扱いについてさらに勉強したい場合は、GTO Wizardでトレーニングを積みましょう!
HUDとは何ですか?
HUDとは、ヘッズアップディスプレイの略で、ポーカーのスタッツデータのことです。
ポーカーアプリなどには搭載されていることも多く、自身のプレイを見直したり、相手のデータを見て、どんなプレイをするのか分析することができます。
例えばVPIPが何%なのか、3bet率が何%なのかなどが分かります。
標準的なVPIPや3bet率がどのくらいなのかについてはポーカーのスタッツの記事で書いています。
自分や相手のHUD(スタッツ)を確認しながらポーカーをプレイしたい人は、KKPOKERがオススメです。
ポーカーの下振れとはなんですか?
ポーカーでは、運や確率が絡むゲームのため分散が激しく上振れや下振れといった不可抗力の流れが起こることがあります。
下振れとは、期待値的には正しいアクションをしているのにも関わらず勝負に負け続けてしまうことであり、長期間ポーカーをプレイしていると下振れ期間は必ずやっていきます。
下振れの対処法としては、下振れても耐えれるバンクロールを構築しておくことやメンタルを常に一定でプレイすることが挙げられ流でしょう。
ポーカーはいかに冷静でいられるかもとても大事です。
バンクロールのプレッシャーを感じないレートでプレイするのがおすすめです。
ポーカーの確率に関するまとめ
この記事では、ポーカーの確率について解説しました。
ポーカーは、確率という数学的な要素が大きくかかわってくるゲームですが、ある程度確率を暗記しておけば、初心者でもあらゆる場面で正しい判断ができます。
この記事で簡単な確率を覚え、さらに細かい確率や期待値を学びたい人はGTO Wizardで学習してみましょう!